Bacalhau à Brás
バカリャウ・ア・ブラスは、塩タラとカリカリのポテトを卵と混ぜたポルトガルの美味しい主菜です。

材料
- 塩タラ 200g(事前に脱塩しておく)
- じゃがいも(細切り) 150g
- 玉ねぎ 1個(薄切り)
- 卵 4個
- オリーブ 80g(スライス)
- パセリ(みじん切り) 大さじ2
- 塩 適量
- 胡椒 適量
- オリーブオイル 50ml
手順
塩タラを水に漬けて脱塩し、柔らかくなったらほぐしておきます(約12時間)。
じゃがいもを細切りにし、フライパンにオリーブオイルを熱し、170℃でカリカリになるまで揚げます(約5分)。
別のフライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎを透明になるまで炒めます(約3分)。
ほぐした塩タラをフライパンに加え、さらに2分ほど炒め、全体が温まるようにします。
ボウルに卵を割り入れ、塩と胡椒を加え、軽く混ぜます。次に、卵をフライパンに流し込み、強火で全体を混ぜ、しっかりしたスクランブルエッグを作ります(約3分)。
最後に、揚げたじゃがいもとオリーブを加え、全体を優しく混ぜ合わせ、火を止めます。
皿に盛り付けて、パセリをトッピングして完成です。
なぜこれが効くか
バカリャウ・ア・ブラスは、ポルトガル料理の代表的な一品で、塩タラとカリカリのポテト、卵が絶妙に組み合わさった料理です。塩タラは事前にしっかりと脱塩(水に浸けて保存用の塩を抜くこと)しておく必要があります。その際、長時間水に浸すことで、適度な塩気を保ちながらも、柔らかさを得られます。じゃがいもは細切りにし、揚げることで外はカリカリ、中はほくほくになります。もしじゃがいもが太すぎたら、揚げる時間を延ばしてカリッとした食感を引き出してください。卵は強火で手早く混ぜることで、ふんわりとした食感を生み出し、全体の食感をまとめます。オリーブとパセリが風味を引き立て、見た目にも鮮やかさを加えます。この料理は、調理の段階で各食材が持つ特長を最大限に活かすことで、豊かな味わいを生み出します。
ありがちな失敗
塩タラ(バカリャウ)の塩抜きを急いでしまう。
目安: 干した塩タラを冷蔵庫の中、冷水に浸けて最低24〜48時間、途中で数回水を替えながら塩抜きし、一切れ味見して心地よい旨みが残る程度まで塩気を抜く。
なぜ大事か: バカリャウは冷蔵なしで何カ月も保存できるよう、強めの塩でしっかり締められている。塩抜きが足りないと、その後どれだけ丁寧に調理しても料理全体が強い塩辛さのままになってしまう。
どうするか: 前もって計画を立て、冷蔵庫内で水を2〜3回替えながら浸け、調理を始める前にほぐした一片を味見して塩加減を確認する。
じゃがいもを太く切りすぎる、または油の温度が足りないまま揚げる。
目安: じゃがいもを細く均一なマッチ棒状(ジュリエンヌ)に切り、入れた瞬間にジュッと音が立つくらい熱した油で、きつね色でカリッとするまで揚げる。
なぜ大事か: 太く切ったじゃがいもは中まで柔らかいままで殻ができず、油の温度が低いと衣ができる前に油がしみ込んでしまい、パリッとした食感どころかベタッと油っぽく仕上がる。柔らかい卵とのコントラストこそがこの料理の食感の要。
どうするか: じゃがいもを均一な細切りにし、油の温度が下がらないよう少量ずつ揚げ、揚げたらすぐにペーパータオルの上で油を切る。
卵を強火・急ぎすぎるスクランブルで火を通す。
目安: 溶いた卵を温かいタラの上に流し込み、中弱火で絶えず混ぜながら、生の部分が残らず柔らかい塊になるまで火を通す。ただしそこから先は加熱を続けない。
なぜ大事か: 強火だと卵の外側だけが先に固まり、中がついてこないためゴムのような水っぽい食感になり、しかも「ちょうど良い」状態から「火を通しすぎ」に変わるのは一瞬。弱火で絶えず混ぜ続けることで、卵全体に均一に火が入り、安全に火を通しつつ柔らかさも保てる。
どうするか: 火加減は中弱火を保ち、混ぜる手を止めず、生の液状の卵が見えなくなった瞬間に火から下ろす——余熱で仕上がる。
カリカリのじゃがいもを早く加えすぎる。
目安: 揚げたじゃがいもは仕上げの直前に加え、温まる程度にとどめる。
なぜ大事か: カリッと揚げたじゃがいもは、熱く湿った卵の中に入れると1分もしないうちにしんなりしてしまい、本来出すべき食感のコントラストが失われる。
どうするか: じゃがいもは先に揚げて油を切っておき、仕上げの最後の1分、火をほぼ止めた状態で加える。
見極めのポイント
- 液状の卵が残らず、柔らかくしっとりとした塊にまとまった卵。 しっかり火が通っていながらもパサつかず、乾いた感じや焦げ目もない——それがちょうど良いバランス。
- 仕上がった一皿を口にしたとき、ジュリエンヌのじゃがいもがはっきりカリカリと感じられること。 しんなりしていたら、加えるタイミングが早すぎたか、揚げる温度が低すぎたサイン。
- 細くほぐれ、心地よい旨みを感じるタラ。 塩辛さが強すぎなければ、塩抜きの時間が十分だった証拠。
- 全体が水っぽくも乾いてもいない、薄い黄金色でつやのある仕上がり。 じゃがいも・卵・タラがちょうど良いタイミングで合わさった目印。
歴史メモ
バカリャウ・ア・ブラスは、19世紀後半のリスボンの旧市街、バイロ・アルトで生まれたとされている。最もよく語られる由来では、「ブラス」と呼ばれる料理人か酒場の主人が、残り物の塩タラをマッチ棒状のじゃがいもと卵と合わせ、安価で簡素な一皿として作り出したという。ただしその人物についての詳細は、発祥の地とされるこの界隈ほどにはっきりとはわかっていない。バイロ・アルトの酒場から始まったこのレシピは、やがてリスボン中、さらにはポルトガル全土へと広がり、「忠実な友」とも呼ばれるほど食卓に欠かせない魚——バカリャウ——の代表的な調理法のひとつとなった。
ポルトガルには「バカリャウの料理法は1年の日数と同じだけある」という有名な言い回しがあり、バカリャウ・ア・ブラスはその中でも特によく愛されている一皿だと語られることが多い。
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