Or Lam
ラオスのルアンパバーン風オーラムは、バッファロー肉と独特なハーブの風味が楽しめる煮込み料理です。

材料
- バッファロー肉または牛肉 500g
- ナス 2本
- マクカエン(ラオスの胡椒) 小さじ2
- サカン(ペッパーウッド) 2本
- レモングラス 2本
- 青唐辛子 2本
- 水 1リットル
- 塩 適量
- 粘り気のあるご飯(付け合わせ用) 適量
手順
バッファロー肉を一口大に切り、塩をふりかけて30分ほどマリネします。これにより、肉の味が引き立ちます。
ナスを輪切りにし、水にさらしてアクを抜きます。これにより、ナスの苦味が軽減されます。
鍋に水を入れ、サカンとレモングラスを加え、中火で煮立たせます。これがベースの風味を作ります。
煮立ったら、マリネした肉を加え、20分ほど煮込みます。肉が柔らかくなるまで煮ることがポイントです。
ナスと青唐辛子、マクカエンを加え、さらに10分煮ます。ハーブの香りが料理全体に広がります。
塩で味を調整し、火を止める直前にもう一度全体をかき混ぜて、香りを閉じ込めます。
粘り気のあるご飯を添えて、熱々のうちにお召し上がりください。
なぜこれが効くか
オーラムはラオスの伝統的な煮込み料理で、サカン(舌がしびれるような辛味をもつ野生コショウのつるの茎)という特有のペッパーウッドがその特徴です。この香り高い木は料理に独特の風味を加え、他のハーブと相まって深い味わいを生み出します。また、肉をマリネ(塩や調味液をなじませて下味をつけること)することで、肉の旨味が引き立ち、さらに煮込むことで柔らかくなります。ナスはアク(切り口から出る渋みやえぐみのもと)を抜くことで、食感が良くなり、全体のバランスを整えます。もし煮込みが長すぎて肉が固くなってしまった場合は、少量の水を加えて再度煮込み、柔らかさを取り戻すことができます。各材料のハーモニーが料理を引き立て、白ご飯との相性も抜群です。
ありがちな失敗
肉を塩でマリネする時間を省いてしまう。
目安: バッファロー肉(または牛肉)は一口大に切ったら、塩をふって30分ほどしっかりマリネする。
なぜ大事か: マリネの時間を十分に取ることで、塩が肉の内部まで浸透し、下味と旨味が均一につきます。時間を省くと、煮込んでも味が表面だけにとどまり、肉の中心が水っぽく感じられます。
どうするか: 切った肉に塩をまんべんなくまぶし、ナスの下処理やスープのベース作りを進めている間、常温で30分ほど置いておきましょう。
ナスのアク抜きを省略してしまう。
目安: ナスは輪切りにしたら、すぐに水にさらしてアクを抜く。
なぜ大事か: ナスは切った断面が空気に触れると変色し、渋みやえぐみ(アク)が出やすい野菜です。水にさらす一手間を省くと、煮込んだときに苦味が料理全体に残ってしまいます。
どうするか: 切ったそばから水を張ったボウルに入れ、鍋に加える直前にしっかり水気を切りましょう。
香りのベースを煮立てる前に肉を加えてしまう。
目安: サカンとレモングラスを水と一緒にまず煮立て、香りのベースができてからマリネした肉を加える。
なぜ大事か: サカン(痺れるような辛味を持つラオスの香木、ペッパーウッドとも呼ばれる)とレモングラスは、じっくり煮出すことで香りが煮汁全体に移ります。肉を先に加えてしまうと、香りのベースが薄いまま肉を煮ることになり、料理全体の風味が浅くなります。
どうするか: 水にサカンとレモングラスを入れてまず中火でしっかり煮立たせ、香りが立ってから肉を加えましょう。
肉に十分火が通る前に仕上げてしまう。
目安: 肉を加えてから20分、さらに具材を加えてから10分——合計約30分煮て、バッファロー肉や牛肉が柔らかく、生の色が残っていない状態にする。
なぜ大事か: バッファロー肉のような煮込み向きの部位は、長時間煮ることで初めて柔らかくなります。途中で火を止めてしまうと、硬いままで中心に生の色が残り、食感の面でも安全面でも仕上がりが不十分になります。
どうするか: 一番大きな肉を切るか押すかして確認し、簡単にほぐれて中心にピンク色が残っていなければ完成です。まだ硬ければ、数分ずつ追加で煮込みましょう。
見極めのポイント
- ナスの断面が変色しておらず、えぐみが抜けた状態であること。 水にさらす下処理がしっかりできていれば、煮込んだときに渋みが出ません。
- 表面がぐらぐら沸騰せず、ときどき静かに泡立つ程度であること。 穏やかな火加減が、硬い部位をパサつかせずに柔らかくします。
- 押すか切るかした肉が簡単にほぐれ、中心にピンク色や生っぽさが残っていないこと。 これが、煮込みが十分で、安全に食べられる合図です。
- 仕上げに、サカンの痺れるような香りと唐辛子の辛さがまだはっきり感じられること。 最後の10分で加えるレシピ通りに仕上げていれば、香りが煮詰まって消えてしまうことはありません。
歴史メモ
オーラムは、ラオス北部のかつての王都ルアンパバーンと深く結びついた料理とされ、鹿などのジビエ(野生鳥獣肉)をバッファロー肉や牛肉と共に使う、ルアンパバーンの宮廷料理に由来すると語る説がいくつかあります。この料理を特徴づけているのが、野生のコショウ科のつる植物(Piper ribesioides)の茎である「サカン」(サカーンとも表記)で、舌がしびれるような独特の辛さをもたらします。一部の料理研究家は、後の交易網を通じて東南アジアに唐辛子が広まる以前は、このサカンが料理の主要な辛味を担っていたのではないかと指摘しています。多くの家庭料理・宮廷料理がそうであるように、文字ではなく口伝えで受け継がれてきたオーラムの正確な起源ははっきり記録されておらず、宮廷起源説の細部を独自に検証するのは難しいのが実情です(Wikipedia: Or lam)。
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