Mtsvadi
ムツヴァディは、塩と赤ワインでマリネした肉を串焼きにして楽しむジョージア料理です。

材料
- 600 g 豚肩肉 または 牛肩肉
- 大さじ2 塩
- 200 ml ドライ赤ワイン
手順
豚肩肉または牛肩肉を1.5〜2cmの角切りにし、ボウルに入れます。
肉に塩と赤ワインを加え、全体がよく混ざるように手でこねます。
マリネした肉を冷蔵庫で30分以上休ませ、味をなじませます。
炭火を起こし、しっかりとした火力を得ます。温度は約200〜220℃が理想です。
マリネした肉を串に刺し、炭火の上で約15分、全体がしっかり焼けるまで焼きます。
なぜこれが効くか
ムツヴァディは、シンプルな塩と赤ワインのマリネによって、肉本来の風味を引き立てます。赤ワインは肉のタンパク質を柔らかくし、塩は味を深めます。このマリネによって、肉はよりジューシーに仕上がります。オープンファイアでのグリル技術は、直火によって表面がカリッと焼き上がり、香ばしさが増します。焼く際、肉が火に近すぎると焦げることがありますので、適度な距離を保ちましょう。もし肉が焼きすぎて硬くなったら、少しの赤ワインを加えて蒸し焼きすることで、再び柔らかくすることができます。
ありがちな失敗
炎で焼いてしまう。
目安: 炎が立たない、赤くおこった炭火の上で焼くこと。
なぜ大切か: 立ち上がる炎は、中まで火が通る前に肉の表面を焦がしてしまい、苦い黒こげの外側と生の内側という残念な仕上がりになります。炭からのじんわりした輻射熱なら、表面と中心が近いペースで火が通り、この表面がこんがり色づく反応(メイラード反応=肉が乾いた熱に触れて香ばしく茶色くなる反応)こそが、ムツヴァディの香ばしい深みを生みます。
どうすればいいか: 炎がおさまり、炭が赤くおこって薄く灰をかぶるまで待ちます。脂が落ちて炎が上がったら、串を炎のない場所へ移し、火が落ち着いてから戻します。
角切りの大きさがバラバラ。
目安: 1.5〜2cmの角切りを、どれも同じくらいの大きさにそろえること。
なぜ大切か: 大きい肉と小さい肉が同じ串にあると、同時には焼き上がりません。大きい肉が中まで安全に火が通るころには、小さい肉はパサパサに固くなっています。大きさをそろえれば、火の通りもそろいます。
どうすればいいか: ひと手間かけて丁寧に切り、角をそろえます。焦げやすい薄いはしはあらかじめ切り落とします。
肉どうしを串にぎゅうぎゅうに刺す。
目安: 肉と肉の間に、少しすき間をあけて刺すこと。
なぜ大切か: 肉が触れ合っている面には熱い空気も熱も届かず、そこだけ焼き色がつかずに蒸れてしまい、香ばしさとその風味を逃します。
どうすればいいか: 指一本分ほどのすき間をあけて刺し、肉のどの面にも熱が当たるようにします。
火の通りを目分量で済ませる。
目安: いちばん厚い肉の中心までしっかり火が通っていること。心配なら中心温度75℃を目安にします。
なぜ大切か: 角切りにした豚肩肉・牛肩肉は、中心まできちんと火を通す必要があります。表面が濃く色づいていても、中心のことは分かりません。特に豚肉の生焼けは食中毒のリスクがあり、逆に「念のため」と焼きすぎるとパサつきます。
どうすればいいか: いちばん大きい肉の中心に肉用温度計を刺し、75℃になったら火からおろします。温度計がなければ、厚い肉を切ってみて、肉汁が透明で、中心にツヤのある生の赤みが残らず全体が均一に火が通っていれば大丈夫です。
焼き上がりを休ませない。
目安: 盛りつける前に、火からおろして数分休ませること。
なぜ大切か: 焼いている間、肉汁は肉の中心へ押しやられます。すぐに切ると肉汁が皿に流れ出て、肉がパサつきます。少し休ませると、肉汁が肉全体に戻ります。
どうすればいいか: 串を皿かまな板に移し、軽く覆って3〜5分おいてから供します。
見極めのポイント
- 炭が焼きごろの合図: 薄い灰白色の灰をかぶった下で、炭がオレンジ色に赤くおこっている状態。炎は立たず、安全な高さに手をかざすと強く均一な熱を感じます。
- よく焼けている合図: 静かに「ジュージュー」と一定の音がします(激しく「シュッ」と鳴ったり、逆に無音で灰色に蒸れているのはよくない合図)。熱の当たる面が濃い茶色に、ふちはさらに濃く色づきます。
- 返しどきの合図: 肉が網からきれいに離れる、または串の上でしっかりまとまり、下の面に焼き色がついた状態。まだくっついて色が薄いなら、もう少し待ちます。
- 安全に焼けた合図: 温度計で中心が75℃。切ると肉汁が透明で、中心にツヤのある生の赤みが残らず、全体に均一に火が通っています。
- 休ませて食べごろの合図: 肉がみずみずしくつやがあり、皿に肉汁が流れ出ていない状態。これが休ませがうまくいった合図です。
歴史メモ
ジョージア語の「ムツヴァディ(mtsvadi)」は、そのまま「串で焼いた肉」を意味し、カフカス地方一帯で共有されてきた古い炭火焼きの伝統に連なります。アルメニアの「ホロヴァツ」、ロシア語の「シャシリク」も、同じ串焼き肉の仲間です。ジョージア東端のカヘティ地方では祝いの席の主役で、伝統的にはぶどうの剪定枝の熾火で焼き、焼きながら土地のワインをふりかけます。これは、このレシピのドライ赤ワインのマリネにも通じる作法です。(出典:Georgia.travel — Mtsvadi/TasteAtlas — Mtsvadi)
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