コロッケ
サクサクの衣とホクホクの具材が特徴の日本のコロッケのレシピです。

材料
- じゃがいも 500g
- 合挽き肉 200g
- 玉ねぎ 1個 (中サイズ)
- パン粉 100g
- 卵 1個
- 小麦粉 50g
- 中性油 適量
手順
じゃがいもを皮をむいて茹で、柔らかくなったらマッシュしておきます。
玉ねぎをみじん切りにし、中火で透明になるまで炒めます。
合挽き肉を加え、完全に火が通るまで炒め、塩と胡椒で味付けします。
マッシュポテトに炒めた具材を混ぜ、冷まします。
冷えた具材を小さなボール状に形作り、20分間冷蔵庫で冷やします。
冷やしたコロッケを小麦粉、溶き卵、パン粉の順にまぶします。
175–180°Cに熱した油で、コロッケを約5分間、または深い黄金色になるまで揚げます。
なぜこれが効くか
コロッケを作る際のポイントは、具材を完全に火を通してから形を作ることです。これにより、揚げる際には衣(小麦粉・溶き卵・パン粉をまとわせた外側の層)をサクサクにすることに焦点を当てられ、具材が破裂するリスクが軽減されます。また、成形後に冷蔵庫でしっかりと冷やすことで、コロッケが油の中で崩れることを防ぎます。もし、コロッケが油の中で崩れてしまう場合は、揚げる温度が低すぎるか、冷やす時間が不足している可能性がありますので、油の温度を確認し、十分に冷やしてから再度揚げてみてください。これにより、外はカリッと、中はホクホクの理想的なコロッケを作ることができます。
ありがちな失敗
マッシュポテトが水っぽい。
目安: 竹串がすっと通ったらすぐ湯を切り、鍋に戻して弱火で30秒ほど水分を飛ばす。ベラですくうと形が残るくらいのかたさ。
なぜ大事か: コロッケにとって水分は最大の敵です。175°Cの油の中では、余分な水分は一気に蒸気になって体積が何百倍にもふくらみます。タネが水っぽいと、その蒸気の逃げ場が衣を突き破る=破裂、というわけです。じゃがいもは茹でるあいだに水を吸うので、水分を飛ばす作業は「ていねいすぎる手間」ではなく、割れるか割れないかを決める工程です。
どうするか: じゃがいもは大きめの均一な角切りにすると、水に触れる面積が減ります。湯を切ったら空の鍋で粉をふいたような表面になるまで乾かし、熱いうちにつぶします。冷めてからつぶすと粘りが出てべたつきます。
玉ねぎと合挽き肉の水分を残したまま混ぜる。
目安: 玉ねぎは透き通ってしんなり。肉に火が通ったあと、鍋の汁気がほぼなくなり、全体につやが出るまで炒める。
なぜ大事か: これも原因は水分です。玉ねぎは約9割が水分で、挽き肉からも汁が出ます。せっかく乾かしたじゃがいもに水っぽい具を混ぜてしまえば、水分を戻したのと同じこと。煮詰めることで味も濃く決まり、うま味が汁として捨てられずタネに残ります。
どうするか: 中火をやや強めに保ち、肉の色が変わってからもう1分ほど汁気を飛ばします。塩と胡椒はここで。味をつけられるのはタネだけで、衣には味がつけられません。
タネが温かいうちに成形・衣づけをする。
目安: タネは少なくとも室温まで冷ましてから成形し、成形後は冷蔵庫で20分しっかり冷やす。
なぜ大事か: 温かいマッシュはやわらかく、成形しても形がだれて表面にひびが入ります。冷やすと脂とでんぷんが締まってタネがまとまり、さらに「中が冷たい状態」で揚げ始められます。すると中心が熱くなって圧力が高まる前に、衣が固まって色づく余裕が生まれます。中心が温かいまま揚げたコロッケは破裂しやすいのです。
どうするか: 深いボウルのままではなく、バットに広げて手早く冷まします。台所が暖かい季節なら、20分ではなく40分冷やすと安心です。
衣に「塗り残し」がある。
目安: 小麦粉は薄く全面に(白い粉がついていない場所がない状態)、次に溶き卵を全面に、最後にパン粉をむらなくまとわせる。
なぜ大事か: 3層にはそれぞれ役割があります。小麦粉は表面を乾かして卵を密着させ、卵は接着剤、パン粉は鎧です。どこか一か所でも素肌が出ていれば、そこが蒸気の抜け道になり、まさにその場所から割れます。パン粉は粒が大きく空気を含むので、細かいパン粉より油の吸収が少なく、軽くサクッとした衣になります。
どうするか: 片手を粉用、もう片方を卵用と決めておくと、衣がだんご状になりません。パン粉は「そっと、しかし確実に」押さえ、割れやすい角と縁を必ず確認します。
油の温度が低い、または一度に入れすぎる。
目安: 175〜180°C。鍋には一度に2〜3個まで。油は鍋の深さの1/3〜半分まで。
なぜ大事か: 適温の油では、衣の表面から出る水蒸気が勢いよく外へ噴き出し、それが油の侵入を押し返しています(揚げているときの泡がそれです)。温度が低いとその力が弱く、逆に油が衣に染み込んでべたつき、中身もゆっくり温まってふくらみます。入れすぎると数秒で油温が20〜30°C下がり、まさにこの状態になります。
どうするか: 温度計があれば使い、なければパン粉で温度を確認します。次のバッチの前に油温が戻るのを待ちましょう。鍋に油を入れすぎないこと——食材を入れると油面は上がるので、入れすぎは火災につながります。
見極めのポイント
- じゃがいもの茹で上がり: 竹串が抵抗なくすっと通る状態。湯を切って乾かしたあとは、断面が濡れて光るのではなく、粉をふいたように見えます。
- 玉ねぎ: 白く不透明な状態から、透き通ってしんなりへ。香りがツンとしたものから甘い香りに変わり、茶色い焼き色はまだつかない、5分ほどが目安です。
- 合挽き肉: ほぐした肉のどこにもピンク色が残っていないこと。挽き肉は必ず中まで火を通します(半生の選択肢はありません)。鍋の汁気が飛んでいることも確認します。
- 成形できるタネ: 手のひらで無理なく持てる温度まで冷め、握ってみて形がくずれず、水が出てこない状態。
- 衣がうまくついた状態: 全体が均一なベージュで、下地が透けて見える濡れた黒っぽい点がなく、パン粉の粒が一つひとつ見えるふんわりした表面。
- 油の温度: パン粉を一粒落とすと、いったん沈んでから1秒ほどで浮き上がり、細かい泡を立て続ける状態。底に沈んだままなら低すぎ、落とした瞬間に色づくなら高すぎます。
- 揚げているとき: 入れた瞬間、コロッケのまわりを中くらいの泡がびっしり取り囲みます。仕上がりが近づくと泡が減って音が静かになります。これは表面の水分が抜けて衣が固まってきた合図です。
- 揚げ上がり: 全体が均一な濃いきつね色になり、トングで持ち上げると軽く感じられて形がしっかりしている状態(5分ほど)。網やペーパーにとり、湯気が落ち着いてから盛りつけると、衣がいちばんサクッとしています。
歴史メモ
コロッケは、明治以降に日本が受け入れて自分のものにしていった「洋食」の一つです。フランスのクロケットが日本に伝わったのは19世紀末で、1895年には女性誌に、クリームのものと区別してじゃがいものコロッケを扱ったレシピが登場します。じゃがいも版が定着したのは、当時まだ乳製品の加工が普及していなかったためと考えられています。最初は高級店の高価な料理でしたが、大正期(1912〜1926)には手頃で身近な——今も肉屋さんの店先にある——食べものになりました(出典:Korokke, Wikipedia)。
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