Terumi Morita
May 20, 2026·レシピ

ズッキーニのフリッター

Zucchini Fritters|モダン地中海料理

ズッキーニのフリッターは夏野菜の風味を活かしたサクサクのサイドディッシュです。

目次(5項)
ズッキーニのフリッターが盛り付けられたお皿のイラスト。
レシピモダン地中海料理
下準備20分
加熱15分
人数4 人分
難度ふつう

材料

  • ズッキーニ 500g
  • 小麦粉 100g
  • コーンスターチ 50g
  • 卵 1個
  • パルメザンチーズ 大さじ2
  • 塩 小さじ1
  • 黒こしょう 少々
  • オリーブオイル 適量

手順

  1. ズッキーニを薄切りにし、塩をまぶして約10分置いて水分を抜く。水が出ることで、フリッターがサクサクに仕上がります。

  2. 水分が出たズッキーニをキッチンペーパーでしっかりと押さえ、余分な水分を取り除く。

  3. ボウルに小麦粉、コーンスターチ、卵、パルメザンチーズ、黒こしょうを入れ、よく混ぜる。

  4. ズッキーニを生地に加え、全体に絡ませる。

  5. フライパンにオリーブオイルを熱し、中火で生地をスプーンで落として焼く。片面が金色になるまで約3分焼く。

  6. 裏返してさらに3分焼き、全体がパリッとするまで焼き続ける。

  7. 焼きあがったフリッターをキッチンペーパーの上に置き、余分な油を切る。

なぜこれが効くか

ズッキーニのフリッターは、ズッキーニの水分をしっかりと切ることが成功の鍵です。水分が残ったままだと、フリッターがべちゃべちゃしてしまうからです。塩を振って置いておくことで、ズッキーニから水分を引き出し、キッチンペーパーで押さえることでさらに水分を除去します。この工程が、外はカリッと、中はふんわりとした食感を生み出します。もし生地がゆるすぎる場合は、小麦粉を少し追加して調整してください。また、油の温度も重要です。温度が低すぎると、油を吸ってしまいべたつく原因になります。逆に高すぎると、外側だけが焦げて中が生焼けになることがあるので、適度な温度でじっくりと焼くことがポイントです。

ありがちな失敗

  • ズッキーニの水切りが甘い。

    • 目安: 塩で寝かせたあと、ひと握り強く絞っても数滴しか落ちてこない状態。
    • なぜ大事か: ズッキーニは90%以上が水分。残った水はフリッターの内側で蒸気になり、衣がカリッとせず、白くべちゃっとした焼き上がりになります。
    • どうするか: 塩をふって10分置き、清潔な布巾できつく絞るか、目の細かいざるで何度も押す。布巾がずっしり重くなり、ズッキーニがふんわり乾いて見えるまで。
  • 油の温度が低い。

    • 目安: 175〜185℃。生地を落とした瞬間に「ジュッ」と明確な音が鳴る温度。
    • なぜ大事か: 温度が低いと油が生地に染み込み、表面が固まらず、ひっくり返そうとして崩れます。
    • どうするか: 1本のズッキーニを落として勢いよく泡が立つことを確認。最初のフリッターを入れて泡が落ち着いたら、いったん引き上げて油の温度を戻してから次を入れます。
  • 鍋に詰め込みすぎる。

    • 目安: フリッターとフリッターの間に、少なくとも1個分の隙間をあける。
    • なぜ大事か: 焼いている間にそれぞれが水分を放出するので、詰め込むと蒸気がこもり、油の温度が一気に下がります。
    • どうするか: 何回かに分けて焼き、焼き上がったものはキッチンペーパーではなく網(ワイヤーラック)に置いて、底からの蒸気が抜けるようにします。低温のオーブンで保温しても良いです。
  • ひっくり返すのが早すぎる。

    • 目安: 片面が均一に深いきつね色になるまで動かさない(通常3〜4分)。
    • なぜ大事か: 卵と小麦粉のつなぎは、熱い鍋肌に当たって時間をかけて固まります。早すぎると崩れて、中の生地が出てきます。
    • どうするか: 鍋を揺すりたくなっても我慢。縁が固まり、底のふちが濃いきつね色になったら、薄いフライ返しを差し込み、一度だけそっと返します。

見極めのポイント

  • 絞ったあとのズッキーニが手の中で形を保ち、布巾を外しても新しい水滴が落ちてこない。
  • 生地を落とした瞬間に「ジュッ」と安定した音が鳴り、縁から細かな泡が上がる。
  • ひっくり返す前の面が、レース状の深いきつね色で、衣がきちんと立ち上がっている。
  • 焼き上がりを切ったとき、衣からパリッとした手応えがあり、中から水ではなく蒸気が立つ。

歴史メモ

ズッキーニのフリッター(すりおろしたズッキーニに小麦粉・卵・チーズを混ぜて両面焼きにする欧州の家庭料理)は特定の一国の料理ではなく、地中海・東地中海に広がる料理群です。ギリシャでは「コロキソケフテデス(κολοκυθοκεφτέδες)」と呼ばれ、特にクレタ島や島嶼部の家庭料理として知られ、フェタ(羊乳から作るギリシャの白くて塩味のあるチーズ)や地元のチーズを混ぜることが多いです。トルコでは「ミュジュヴェル(mücver)」と呼ばれ、オスマン期の野菜フリッター文化に遡るとされ、地方によってはトウモロコシやほうれん草など他の野菜を混ぜます。イタリアにも「ズッキーニのフリッテッレ(frittelle di zucchine)」や花のフリッターがあり、いずれも夏の野菜を保存的に消費する地中海の「cucina povera(質素な家庭料理)」の発想を共有しています。

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