Terumi Morita
June 25, 2026·レシピ

Bún Bò Nam Bộ

ベトナム南部の冷やし麺、ブンボーナンボーのレシピです。

目次(5項)
ブンボーナンボーの盛り付けが美しい皿の画像
レシピVietnamese (Southern)
下準備20分
加熱15分
人数2 人分
難度ふつう

材料

  • 米麺 200g
  • 牛肉 150g
  • レモングラス 1本
  • ミントの葉 10g
  • バジルの葉 10g
  • 紫蘇の葉 10g
  • 砕いたピーナッツ 30g
  • ヌクチャム 50ml
  • 植物油 大さじ2
  • 塩 少々
  • 黒胡椒 少々

手順

  1. 米麺を沸騰したお湯で約10分間茹で、柔らかくなったら水で洗って冷やします。

  2. 牛肉を薄切りにし、塩、黒胡椒、細かく刻んだレモングラスと一緒に30分間マリネします。

  3. 中火でフライパンを熱し、植物油を加え、マリネした牛肉を炒めます。約5分間、肉が完全に火が通るまで炒めます。

  4. 冷やした米麺を器に盛り、その上に熱々の牛肉を乗せます。

  5. ミント、バジル、紫蘇を散らし、砕いたピーナッツをトッピングします。

  6. 最後にヌクチャムを全体にかけて、全てをよく混ぜていただきます。

なぜこれが効くか

ブンボーナンボーは、温かい具材と冷たい米麺のコントラストが楽しめる料理です。米麺は、茹でた後に冷水で洗うことで、余分な粘り気を取り除き、食感を良くします。また、牛肉をレモングラスでマリネすることにより、香りが豊かになり、風味が増します。炒める際は、高すぎる温度で調理すると肉が硬くなる可能性があるため、中火でじっくり炒めることが大切です。もし肉が硬くなってしまった場合は、少し水を加え、弱火で蒸し焼きにすると柔らかさを取り戻せます。新鮮なハーブや砕いたピーナッツが加わることで、食感と風味の層ができ、全体のバランスが整います。ヌクチャムがかかることで、酸味と甘みが全体を引き締め、より一層美味しさが引き立ちます。

ありがちな失敗

牛肉を繊維に沿って切ってしまう、または厚く切りすぎる。
目安: 牛肉は繊維を断ち切る向き(目に見える筋に対して直角)に、そぎ切りに近いくらい薄く切る。
なぜ大事か: 強火で手早く炒めるだけのこの調理法では、じっくり煮込む料理のように硬い筋繊維をほどく時間がない。繊維に沿って切ったり厚く切ったりすると、どれだけ火加減に気をつけても硬いままになってしまう。
どうするか: 牛肉を15〜20分冷やして身を締めてから、見える筋目に対して直角に薄く切る。こうすればフライパンで数分火を通すだけで柔らかく仕上がる。

フライパンに具材を詰め込みすぎて、焼くのではなく蒸してしまう。
目安: よく熱した広めのフライパンか中華鍋で、重ならないように、または数回に分けて牛肉を炒める。
なぜ大事か: 薄切りの牛肉はすぐに水分を出す。フライパンが詰め込みすぎだったり温度が低かったりすると、その水分の逃げ場がなく、肉は焼き色がつく代わりに自分の水分の中でゆで上がってしまい、風味の要となる香ばしい焼き目が失われる。
どうするか: 油を入れる前にフライパンがゆらゆらするくらい熱してから、1枚の広さに収まりきらなければ2回に分けて炒める。

レモングラスを油で香り立たせる工程を飛ばす、または焦がしてしまう。
目安: 細かく刻んだレモングラスを、牛肉を入れる前に熱した油で1分ほど、香りが立つまで炒める。
なぜ大事か: レモングラスは熱した油に短時間触れさせることで初めて香り成分が引き出される。生のまま加えると青くさく繊維っぽい味になり、炒めすぎると苦みが出てしまう。
どうするか: 中〜強火で熱した油に加え、絶えず混ぜながら、爽やかな柑橘系の香りが立ったらすぐに次の工程に進む。

盛り付けの順番を間違える。
目安: 水切りした米麺と冷たいハーブ類を先に器に盛り、熱々の牛肉は仕上げの直前にのせる。
なぜ大事か: この料理の魅力は、温かく香ばしい牛肉と、冷たい麺・ハーブ・ピーナッツとの対比にある。麺が水っぽいままだとヌクチャム(魚醬をベースにした甘酸っぱいたれ)が薄まってしまい、牛肉を早く乗せすぎると麺が蒸れてその対比が消えてしまう。
どうするか: 水切り後に麺の水気をしっかり切ってから盛り、下から冷・温の順に重ね、ヌクチャムは食卓に出す直前にかける。

見極めのポイント

  • 縁までしっかり焼き色がつき、一番厚い部分にも赤みやピンク色が残っていない牛肉。 それがしっかり火が通り、きちんと焼き付けられた証拠——ただ温めただけではない。
  • 器の中で温度差がはっきり感じられること。 麺とハーブは冷たいまま、牛肉はフライパンから出したての温かさが残っている状態が理想で、全体がぬるくなってしまってはいけない。
  • 青くさかったり焦げくさかったりせず、爽やかな柑橘系の香りがするレモングラス。 どちらの極端も、火にかけていた時間が合っていなかったサイン。
  • かむとはっきり音がするくらいの、砕いたピーナッツの食感。 たれの中で長く置きすぎると、しんなりしてしまう。

歴史メモ

ブンボーナンボーは、スープではなく麺・ハーブ・具材・たれを器の中で合わせる、ベトナムの「ブン」料理の系統に連なる一皿である。新聞記事などの記録によれば、麺に炒めた牛肉を合わせるよく似た料理は、1920年代にはすでにサイゴン(当時のコーチシナ地方)に存在していたという。「ナンボー」という名前——文字通りにはベトナム南部の地域名——については、地元での言い伝えとして、1980年代初めにハノイの屋台の店主が、かつて「ナンボー」と呼ばれていた通りで牛肉麺を出し始めたことに由来するという説がよく語られる。その後この名前が広まるにつれ、多くの人が「通りの名前」ではなく「南部という地域」を指す名前だと考えるようになった、とも言われている。料理そのものの甘みを感じる味わいは南部の食文化の特徴に合っているというのが今日の食文化研究者たちのおおむね一致した見方であり、親しまれている名前の由来は、見た目以上に込み入った経緯をたどっている。

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