ヴルーテ・ド・ヴォライユ
Veloute De Volaille|フランス料理
フランス料理の基本的なソース、ヴルーテ・ド・ヴォヤイユのレシピです。

材料
- 鶏の胸肉 400g
- バター 50g
- 薄力粉 50g
- 鶏のブイヨン 1リットル
- 玉ねぎ 1個(みじん切り)
- 人参 1本(みじん切り)
- セロリ 1本(みじん切り)
- 塩 適量
- 黒胡椒 適量
手順
鶏の胸肉を鍋で中火で5分間焼き、しっかりとした焼き色をつける。
鍋から鶏肉を取り出し、同じ鍋にバターを加え、みじん切りにした玉ねぎ、人参、セロリを入れて中火で約10分間、柔らかくなるまで炒める。
薄力粉を加え、全体をよく混ぜ、さらに2分間焼いて香ばしさを引き出す。
鶏のブイヨンを少しずつ加え、ダマにならないようによく混ぜながら、弱火で15分間煮込む。
最後に、塩と黒胡椒で味を調え、滑らかなソースが出来上がったら、鶏肉を戻してさらに5分間温める。
なぜこれが効くか
ヴルーテ・ド・ヴォヤイユは、フランス料理の基本的なソースで、鶏肉を使用して濃厚な風味を引き出します。最初に鶏肉を焼くことで、肉の旨味を鍋に移し、次に野菜を加えて炒めることで、甘みと香ばしさを引き出します。薄力粉を加えることでソースにとろみをつけ、ブイヨンを加えることで風味が豊かになります。もしソースがあまりにも濃厚になった場合は、ブイヨンを少し追加して濃度を調整しましょう。また、焼き色がつかない場合は、熱を少し上げて再度焼き色をつけると良いでしょう。このレシピは、料理の基本技術を学ぶ上で優れた例となります。
ありがちな失敗
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ルウの加熱が足りない。 白いルウでも、十分に火を入れないと小麦粉の生臭さが残る。
- 目安: バターと薄力粉を同量、中火で2〜3分以上。淡黄色のまま、ナッツのような香りが立ち、生っぽさが消える状態。
- なぜ大事か: 加熱不足のルウで作るヴルーテは、舌に残る粉っぽい後味(糊のような味)が出て、後からブイヨンを足しても消えない。
- どうするか: 木べらで絶え間なく混ぜ、ルウがゆるんでフツフツとなる状態まで。色は淡いままで構わない — これはブロンドルウであり、ブラウンルウではない — ただし火だけはしっかり入れる。
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熱いルウに冷たいブイヨンを一気に注ぐ。 急に冷たい液体を入れるとデンプンが固まりダマになる。
- 目安: ブイヨンを別鍋で温めておき、3〜4回に分けて加える。一度ごとに泡立て器で完全に溶かしてから次へ。
- なぜ大事か: ヴルーテのなめらかさは、デンプンが均一にゲル化することから生まれる。ダマができると粒子が偏り、後で立て直すのは難しい。
- どうするか: 隣でブイヨンを温めておく。お玉一杯ずつルウに注ぎ、泡立て器で混ぜて完全に均一にしてから次のお玉を加える。これを繰り返す。
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強火でグツグツ煮立てる。 ヴルーテは強い沸騰で分離し、色も濁る。
- 目安: 85〜90℃のごく弱い煮立ち。表面がかすかに揺れる程度を20〜30分以上保つ。
- なぜ大事か: 長くゆっくり煮ることで粉っぽさが抜け、風味が凝縮する。強火だとデンプンが働きすぎてゴム状になり、鍋底も焦げやすい。
- どうするか: とろみがついたら火を弱め、鍋をやや片側にずらすことでアクと脂が片側に集まりやすくなる。上がったアクはこまめにすくう。
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こす工程を省く。 ヴルーテは「鏡のように」なめらかであるべき。
- 目安: 仕上げに目の細かい濾し器(あればシノワ)を通し、お玉の背で軽く押して具を絞る。
- なぜ大事か: どれだけ丁寧に煮ても、ミルポワの細かい繊維やブイヨンの凝固片が残る。この最後のこしが「スープ」と「ソース」を分ける。
- どうするか: きれいな鍋にこして戻し、もう一度温めて味を整え、火から下ろしてから冷たいバターをひとかけ混ぜる(モンテ・オ・ブール)。これで艶が生まれる。
見極めのポイント
- ルウが薄くトーストしたアーモンドのような香りを放ち、濡れた砂のような質感に変わった状態 — しっかり火が通り、色はまだ淡いまま。
- ブイヨンを加えるたびに白いデンプンの島が残らず、なめらかに溶け込んでいく様子 — ダマを作らない正しい注ぎ方。
- スプーンの背に薄い膜を残し、指で線を引くとくっきり跡が残る濃度 — 古典フランス料理の "nappé"(スプーンに均一な薄い膜となってまとわりつく濃度の目安)の指標。
- 最終的な仕上がりが象牙色で艶やかであり、白く粉っぽくも、油が浮いていない状態 — 色とツヤが両立している。
歴史メモ
ヴルーテ(淡い色のストックをバターと小麦粉のルウでとろみづけした、なめらかな白系のフランスソース)はフランス古典料理の基礎をなすソースのひとつです。「ソース・メール(母なるソース — そこから多くの派生ソースが作られる、ごく少数の基本ソース)」という枠組みは19世紀初頭にマリ=アントワーヌ・カレームが体系化し、エスパニョール、ヴルーテ、アルマンド、ベシャメルを「グランド・ソース」として位置づけました。約100年後、オーギュスト・エスコフィエが『Le Guide Culinaire』(1903年)でこれを整理し直し、アルマンドをヴルーテの派生(ソース・フィーユ)として再分類、トマトとオランデーズを加えて、現在まで教えられている5大ソース体系に整えました。ヴルーテ・ド・ヴォライユ(鶏のヴルーテ)はその代表例で、シュプレム、アルマンド、イヴォワールといった派生ソースの母にあたります。
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