Terumi Morita
May 20, 2026·レシピ

スティッキー・トフィー・プディング

Sticky Toffee Pudding|イギリス料理

スティッキー・トフィー・プディングは、デーツの甘みが特徴のイギリスの定番デザートです。

目次(5項)
スティッキー・トフィー・プディングの美しいイラストが描かれています。
レシピイギリス料理
下準備20分
加熱40分
人数4 人分
難度ふつう

材料

  • 150 g デーツ(種を除いて刻む)
  • 250 ml 水
  • 100 g バター(室温に戻す)
  • 150 g ブラウンシュガー
  • 1 個 卵
  • 200 g 小麦粉
  • 1 tsp ベーキングパウダー
  • 1 tsp 重曹
  • 1/2 tsp 塩
  • 100 ml 生クリーム
  • 100 g 粉砂糖

手順

  1. デーツを鍋に入れ、水を加えて中火で10分間煮ます。デーツが柔らかくなり、甘みが引き出されます。

  2. デーツを鍋から取り出し、ブレンダーでペースト状にします。

  3. オーブンを180℃に予熱します。

  4. 大きなボウルにバターとブラウンシュガーを入れ、クリーム状になるまで混ぜます。

  5. 卵を加え、さらに混ぜます。

  6. 小麦粉、ベーキングパウダー、重曹、塩をふるい入れ、混ぜます。

  7. 最後に、デーツのペーストを加え、全体が均一になるまで混ぜます。

  8. 生地をバターを塗った型に流し込み、オーブンで30分焼きます。焼きあがったら、中心に竹串を刺して確認し、何も付いてこなければ完成です。

  9. 仕上げに、粉砂糖と生クリームを混ぜたものをかけて提供します。

なぜこれが効くか

スティッキー・トフィー・プディングの成功の秘訣は、デーツの自然な甘みとしっとり感にあります。デーツは焼くことでその甘さが引き立ち、全体の風味を豊かにします。焼成時には、オーブンの温度をしっかり180℃に保つことが重要です。温度が低すぎると生地が膨らまず、逆に高すぎると外側が焦げてしまう可能性があります。もしプディングが膨らまない場合、卵がしっかり混ざっていない可能性がありますので、全ての材料を均一に混ぜることが大切です。また、冷却後に仕上げのクリームをかけることで、甘さとクリーミーさが絶妙にマッチし、デザートとしての完成度が高まります。

ありがちな失敗

  • デーツの戻しが浅い。

    • 目安: 重曹入りの熱湯に10分以上浸し、スプーンの背で軽く潰せる柔らかさ。
    • なぜ大事か: デーツ(ナツメヤシの実を乾燥させた甘くてねっとりとした果実。このプディングでは砂糖と水分の両方の役割を果たす)の戻しが浅いと繊維っぽい筋や苦みのポケットが生地に残り、ピューレが粘りすぎて混ぜすぎの原因にもなります。
    • どうするか: 熱湯と重曹を注いだら触らず10分置く。なめらかで「とろりと流れる」濃度までピューレにする。
  • 粉を入れてから混ぜすぎる。

    • 目安: 粉気が見えなくなるまでの8〜10回程度のさっくり混ぜ。
    • なぜ大事か: ブラウンシュガーの生地は水分と酸が多く、グルテンが立ち上がりやすい。混ぜすぎると、ふんわりではなく重く粘った焼き上がりになります。
    • どうするか: ふるった粉をゴムベラでJの字を描くようにボウルの底からすくい上げ、粉のすじが消えたら即やめる。
  • 焼き上げを早めに切り上げる。

    • 目安: 中心に竹串を刺して、湿った細かい屑がうっすら付く程度。生地はNG、完全ドライもNG。
    • なぜ大事か: デーツ生地は焼き終わり間際にコクが深まります。焼き不足だと冷めたときに中央が落ち込み、ソースの下で粉っぽく生焼けの味になります。
    • どうするか: 25分で一度確認。串に生地が付くなら3〜5分追加。表面を軽く押すと弾力が戻る状態が目安。
  • 冷えたプディングに冷えたソースをかける。

    • 目安: ソースは熱々で艶があり、プディングはまだオーブンの余熱(または軽く温め直した状態)。
    • なぜ大事か: トフィーソース(ブラウンシュガー・バター・生クリームを煮詰めて作る、艶のあるキャラメル風ソース)は温かい生地に染み込んでこその一体感です。冷えたもの同士だと表面に溜まるだけで、テクスチャーが噛み合いません。
    • どうするか: プディングが焼き上がる5分前からソースを仕上げる。熱いうちに回しかけ、1〜2分置いて吸わせてから盛り付ける。

見極めのポイント

  • ソースが深いマホガニー色で艶があり、スプーンの背に膜を作り、細い線ではなくゆっくり太いリボン状に流れる。
  • プディングの表面を軽く押すと弾力が返ってきて、断面のきめが細かく均一。湿った筋もドーム割れもない。
  • 一口目に深く、ほんの少し焦げに寄った甘さ──重曹がデーツのカラメル香を前に引き出した証拠。
  • ソースをかけて1分以内に表面に染み込み、別の水たまりではなく、暗く艶のある層に変わる。

歴史メモ

スティッキー・トフィー・プディング(デーツを練り込んだしっとりとしたスポンジケーキに温かいトフィーソースをかけて食べる、イギリスの定番の温かいデザート — 別名「スティッキー・デート・プディング」)は、イギリス湖水地方のシャロー・ベイ・カントリーハウス・ホテルで、1970年代以降フランシス・コールソンが「icky sticky toffee sponge」として供したことで広く知られるようになりました。コールソン自身は、ランカシャー州クロートンのパトリシア・マーティンからレシピを譲り受けたと語っており、マーティンの息子はさらに、第二次世界大戦中に彼女のホテルに滞在していたカナダ空軍将校2人がこのデザートの原型を持ち込んだと証言しています。湖水地方のカントリーホテル発祥という顔をしていますが、その血筋は実は大西洋を渡る──評判は湖水地方、書類上はランカシャー、上流をたどればカナダという、なかなか国際的な来歴を持つ一皿です。

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