Terumi Morita
May 20, 2026·レシピ

バクラヴァ

Baklava|中東料理

バクラヴァは、層状のフィロ生地にナッツと蜂蜜のシロップを重ねた中東のデザートです。

目次(5項)
バクラヴァが美しく盛り付けられた皿のイラスト
レシピ中東料理
下準備30分
加熱45分
人数8 人分
難度ふつう

材料

  • フィロ生地 500 g
  • クルミ 200 g
  • ピスタチオ 100 g
  • 無塩バター 150 g
  • 砂糖 200 g
  • 水 150 ml
  • 蜂蜜 100 g
  • シナモンパウダー 小さじ1
  • 塩 ひとつまみ

手順

  1. オーブンを180℃に予熱します。フィロ生地がパリっと焼けるためには、しっかりとした温度が必要です。

  2. クルミとピスタチオを粗く刻み、シナモンパウダーと塩を加えます。これにより、ナッツに風味が増します。

  3. フィロ生地を1枚ずつ無塩バターで塗りながら、9枚重ねます。バターは生地をつなぎ、焼き上がりをサクサクにします。

  4. ナッツの混合物を重ねたフィロ生地の上に均等に広げ、その上から再びフィロ生地を9枚重ねます。

  5. 最後に、フィロ生地を包丁で菱形に切り、180℃のオーブンで約45分焼きます。焼き加減を見ながら、きれいな黄金色になるまで焼きます。

  6. その間に、砂糖、水、蜂蜜を鍋で煮立て、シロップを作ります。煮立てることで、甘さがしっかりと閉じ込められます。

  7. 焼き上がったバクラヴァに、熱いシロップを均等にかけます。これにより、しっかりとした甘さが全体に浸透します。

  8. 冷やしてから切り分けて、完成です。冷やすことで、切り分けやすくなります。

なぜこれが効くか

バクラヴァがサクサクで風味豊かになる理由は、フィロ生地(紙のように薄いパイ生地)の層とナッツの組み合わせにあります。フィロ生地は非常に薄く、バターを重ねることで、焼き上がりが軽やかでパリッとした食感になります。また、ナッツを加えることで食感のコントラストが生まれ、シロップが浸透することで、全体に甘味が広がります。もしフィロ生地が破れてしまったら、バターを足して修復し、さらに上から生地を重ねることで修正できます。シロップの甘さが強すぎると感じる場合は、少量の水を追加して味を調整できます。こうした技術的な工夫を加えることで、完璧なバクラヴァを作ることができます。

ありがちな失敗

作業中にフィロ生地を乾かしてしまう。
目安: しなやかで、持ち上げても割れない状態を保つ。
なぜ大事か: フィロは紙のように薄く、空気にさらすと数分でパリパリに乾き、持ち上げた瞬間に割れます。割れた生地は層がガタガタになります。
どうするか: 使っていない生地は固く絞った濡れぶきんで覆い、1枚ずつ取り出して残りはすぐ覆い直す。内側の層の小さな破れは問題なし。バターを塗って上から重ねればよい。

層の間のバターをけちる。
目安: 重ねる前に1枚ずつ溶かしバターを塗る。
なぜ大事か: バターが層を分け、それぞれをサクッと焼き上げます。香ばしさと焼き色の多くもバターから生まれます。塗り残しがあるとその部分が蒸れて固まり、白っぽくもっちりした帯になります。
どうするか: 端まで塗る。塗りすぎず、薄く均一に。まず乾く四隅に気を配る。

焼く前に切り分けていない。
目安: 焼く前に底まで菱形に切り込みを入れる。
なぜ大事か: 焼き上がったバクラヴァはパリパリで割れやすく、後から切ると層が砕けます。先に切っておくとシロップが各層まで届く通り道にもなります。
どうするか: 焼く前に、よく切れる包丁で器の底まで切り込みを入れる(工程5の通り)。

熱いシロップを熱いバクラヴァにかける、の温度差を作らない。
目安: 焼きたての生地に熱いシロップ、というこのレシピの手順を守る。要は片方が熱く片方が冷めていること。
なぜ大事か: このレシピは焼きたてに熱いシロップをかける方法で、素早く吸わせるからうまくいきます。ただし両方が熱々だと層がふやけてサクサク感が失われます。温度差があるからこそ、シロップが染みても生地は歯ごたえを保てます。
どうするか: 焼き上がったらすぐ熱いシロップを全体にかけ、そのまま動かさず冷ましながら吸わせる。待たせる場合は生地を先に冷まし、シロップを温め直してからかける。

見極めのポイント

  • バターを塗った土台: 各層がつやつやと光り、平らに重なっている。 乾いた白い部分がない。
  • 焼き上がり(シロップ前): 全体が深いきつね色で、パリッと固い。 上の層が浮いて層になって見える。
  • シロップをかけた直後: かけた瞬間にジュッと小さな音。 シロップが切り込みに沿って吸い込まれていく。
  • 落ち着いた状態: 上はパリッと、底はシロップが染み、菱形がきれいに切れている。 上が濡れすぎず、底が乾きすぎていない。

歴史メモ

バクラヴァの「層を重ねる」発想は古く、東地中海一帯にさかのぼる前身が知られていますが、今日知られる形はイスタンブールのオスマン帝国トプカプ宮殿の厨房で洗練されました。そこで料理人たちがユフカ(yufka)を紙のように薄く伸ばす技を完成させ、宮殿の記録には15世紀にバクラヴァが作られていたことが記されています。現在ではトルコ南東部の都市ガズィアンテプがピスタチオのバクラヴァで特に名高く、ギリシャとトルコの双方がこの菓子を自国のものと主張しています。

新着エッセイをメールで受け取る

味、発酵、料理の歴史 —— 週次の短いノート。