Terumi Morita
May 21, 2026·レシピ

アプフェルシュトゥルーデル

Apfelstrudel|オーストリア料理

アプフェルシュトゥルーデルは、薄い生地でリンゴやレーズンを包んだオーストリアの伝統的なデザートです。

目次(5項)
斜めに切られたアプフェルシュトゥルーデルが、リンゴとレーズンのフィリングを見せている。
レシピオーストリア料理
下準備30分
加熱30分
人数4 人分
難度ふつう

材料

  • 薄力粉 250 g
  • 水 100 ml
  • オリーブオイル 50 ml
  • 塩 小さじ1/2
  • リンゴ 500 g(皮をむいて薄切り)
  • レーズン 100 g
  • 砂糖 100 g
  • シナモン 小さじ1
  • パン粉 50 g
  • バター 50 g(溶かしたもの)
  • 粉砂糖 適量(仕上げ用)

手順

  1. 薄力粉、水、オリーブオイル、塩をボウルに入れ、滑らかになるまでこねる。生地が柔らかくなるまで約10分間こねる。

  2. 生地をラップで包み、室温で30分間休ませる。生地のグルテンが落ち着くことで、伸ばしやすくなる。

  3. リンゴ、レーズン、砂糖、シナモンを混ぜる。リンゴが水分を出すため、しっかり混ぜておく。

  4. オーブンを180℃に予熱する。

  5. 生地を薄く伸ばし、パン粉を散らしてから、リンゴのフィリングを均等に広げる。

  6. 生地を巻いて、端をしっかりと閉じる。巻き終わりを下に向けて、ベーキングシートを敷いた天板に置く。

  7. 溶かしたバターを全体に塗り、180℃のオーブンで約30分焼く。表面がこんがりと色づくまで焼く。

  8. 焼き上がったら、粉砂糖をふりかけて、温かいうちにサーブする。

なぜこれが効くか

アプフェルシュトゥルーデルは、薄い生地とフルーティーなフィリングが絶妙に組み合わさったデザートです。生地を薄く伸ばすことで、クリスピーな食感を得られ、フィリングのジューシーさを活かします。生地にはオリーブオイルを使用し、しっとりとした仕上がりを実現しています。また、リンゴに含まれる水分が加熱中に蒸発し、フィリングが薄い生地と相まって豊かな味わいを生み出します。もし生地が破れてしまったら、キッチンペーパーで軽く押さえ、修復を試みてください。生地の厚さが均一でないと、焼き上がりにムラができるので、均等に伸ばすことがポイントです。加えて、焼き時間を調整し、表面が焦げすぎないように見守ることも大切です。焦げてしまった場合は、表面を軽くカバーすることで焼きすぎを防ぐことができます。

ありがちな失敗

生地を休ませずに伸ばす。
目安: 伸ばす前に最低30分休ませる。
なぜ大事か: こねたての生地はグルテン(小麦粉と水をこねると生まれる、生地に弾力を与えるタンパク質の網)が緊張していて、薄く伸ばそうとしても縮んだり破れたりします。休ませることでグルテンがゆるみ、抵抗なく薄く伸びます。
どうするか: ラップで包んで30分置く。それでも縮むようならさらに10分。表面に薄くオイルを塗っておくと、休ませる間の乾燥を防げます。

パン粉を省く、または散らす場所を間違える。
目安: 生地の上、リンゴを乗せる前にパン粉を散らす。
なぜ大事か: リンゴは砂糖の浸透圧(砂糖や塩が、触れた食材から水分を引き出す働き)で水分を出します。パン粉はその水分を吸い取る「土手」の役割をし、薄い生地が水分で蒸れて底が破れるのを防ぎます。省くと底がべちゃっとなりがちです。
どうするか: バターを塗った生地の上にパン粉を散らし、その上にリンゴを広げる。順番を守ることが要点です。

フィリングを早く合わせすぎる。
目安: リンゴ・砂糖・シナモンは巻く直前に和える。
なぜ大事か: 早く和えると砂糖がリンゴから水を引き出し、巻く頃には汁が溜まって生地を濡らします。
どうするか: 直前に和える。すでに汁が出ていれば、スプーンでリンゴだけすくい、溜まった汁は残す。

焼き色が浅いまま取り出す。
目安: 全体が深いきつね色になり、軽く叩くと張りがある状態。
なぜ大事か: 色が浅いものは中まで火が通っておらず、層が湿ったままで切ると崩れます。表面のメイラード反応(熱でタンパク質と糖が反応し、こんがりきつね色と香ばしさが生まれる現象)による焼き色は、香ばしさが生まれる合図でもあります。
どうするか: しっかり色づくまで焼く。表面だけ先に色づくときはアルミホイルを軽くかぶせて焼き続ける。

見極めのポイント

  • 休ませた生地: 押してももう跳ね返らず、ゆるんでいる。 伸ばしどき。
  • 伸ばした生地: 向こうの手が透けて見えるほど薄い。 厚みが均一で、ぶ厚い継ぎ目がない。
  • 巻く前のフィリング: リンゴがつやつやして、ボウルに汁が溜まっていない。 砂糖がリンゴをコーティングしている状態。
  • 焼き上がり: 深いきつね色で、叩くとパリッと軽い音。 白っぽい部分や湿った部分がない。

歴史メモ

アプフェルシュトゥルーデルの「紙のように薄く伸ばす生地」は、オスマン帝国を通じて中央ヨーロッパに伝わった層状生地の系譜に連なり、バクラヴァと同じ家系をルーツに持つとされます。技法はハンガリーを経てオーストリアに定着したと考えられています。現存する最古の手書きシュトゥルーデルのレシピは1696年のもので、ウィーン市立図書館に保管されており、18世紀のハプスブルク時代にウィーンのカフェ文化に欠かせない菓子となりました。

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