第4章は家庭料理人の目・鼻・手を発酵の日々の読みのために較正した。第5章は、その読みが何か問題を映したときに家庭料理人が戻る参照書だ。散文は意図的に短く、使うために構造化されている:各項目は、何が観察されたか、それが何を意味するか、どの §SD ルールが適用されるか、そして四つの行動のどれを家庭料理人が取るべきかを名指しする。あらゆる発酵の前に一度読む。昨日と今日で何かが違って見えた瞬間に戻る。
§5.1 — このカタログの使い方
このカタログは、発酵物ごとではなく、観察された合図 ごとに整理されている。コンブチャにカビを見た読者と、ザワークラウトにカビを見た読者は、同じ項目(§5.2)を見る。各項目の中で、発酵物固有の注記は行動が違う場合にのみ登場する —— 例えば §SD-1 の限定的な味噌の例外は §5.2 で名指しされ、麹固有の失敗モードは §5.12 に独自の場所を持つ。
各項目が解決する四つの行動は:
- 待つ —— 発酵物は順調だが、遅いか停滞しているように見える。介入せず継続。
- 調整する —— 家庭料理人はひとつの変数を変える(固形物を沈め直す、塩汁を足す、より涼しい場所に移す)が、発酵を仕切り直さない。
- 冷蔵する —— 発酵物は許容できるが曖昧な状態に達した。ドリフトの前に発達を止めるために冷蔵に移す(§SD-4)。
- 廃棄する —— 発酵物は安全に消費できない。瓶全体を廃棄、§SD-6 に沿って清掃、新鮮な材料で仕切り直し。
このカタログは決して「悪い部分の周りを食べる」回復を提案しない。その種類の行動は本書にはない。§SD-1 のコストの非対称が適用される:キャベツ 1 kg を廃棄するのは安い。劣化した発酵物を食べるのは安くない。
家庭料理人が「今、私は何をすればいいのか」だけを必要とする瞬間のために、一枚の判断表が §5.15 にある。
§5.2 — カビと色つきの生育
家庭料理人が見たもの。 発酵物の表面に、緑・黒・青・ピンク・あるいは構造のあるふさふさした白の生育。生育には肌理・色・立体的な構造があり、§5.3 で記述する平らな白い産膜酵母の膜とは区別できる。
それが意味すること。 好気性のカビの定着。目に見える表面の生育は、しばらく前から食品の中に伸びていた菌糸の子実体だ。一部のカビ(特に Aspergillus flavus、一部の Penicillium)は、加熱に安定で少量でも累積的に有害なマイコトキシンを作る。
適用されるルール。 §SD-1。
対処:廃棄。 瓶全体を廃棄。削って続けない。新しい発酵を始める前に、§SD-6 に沿って容器と道具を洗う。
発酵物固有の注記 —— 味噌(§3.3)。 味噌は §SD-1 に対する二つの 名指しの構造的例外 のひとつだ(安全ドクトリン v1.1「名指しの構造的例外」を参照)。正しく仕込まれた味噌の上部の塩の蓋は、意図的な物理的障壁を提供する。色つきカビが 塩の蓋の上だけ に出て、塩の蓋の下の ペーストが清潔に匂い、変色を見せないなら、家庭料理人は影響を受けた蓋の表面を 1 cm 削って、下のペーストを使い続けられる。まず構造・色・匂いを評価する。名指しの構造的例外がその視覚・嗅覚テストに明確に通過したあとでのみ、味見をする。塩の蓋の下のペーストの匂いや色がおかしいか、カビが蓋の下まで通り抜けている場合、樽全体を廃棄する。 この例外は、塩の蓋の構造をめぐる何世紀もの日本の実践を反映しているから名指しされている。ルールを拡張する招待状ではない。
発酵物固有の注記 —— コンブチャ(§3.5)。 コンブチャの SCOBY か表面のカビは、SCOBY 全体とバッチ全体を廃棄することを意味する。「SCOBY をすすがない」。カビを宿した SCOBY は、その構造を通じて汚染されている。
§5.3 — 産膜酵母と表面の膜
家庭料理人が見たもの。 塩汁の表面に平らで、白いが構造のない膜。毛羽なし、色なし、立体的な構造なし。わずかにパンっぽいか、カビ臭い匂いがすることがある。多くの場合、暖かい条件の野菜発酵か、浸水(§SD-5)が不完全なときに出る。
それが意味すること。 表面の酵母のコロニー。発酵物が安全な窓の縁にいることを示すが、それ自体は廃棄のサインではない。
適用されるルール。 §SD-1(産膜酵母の例外)。
対処:調整。 清潔なスプーンで膜をすくう。浮いてきた固形物を沈め直す。瓶をより涼しい場所に移す。24 時間後に表面を再確認する。産膜酵母が戻ってくるなら、その時点で冷蔵に移して発酵を終える(§SD-4)—— 発酵物は遅く終わっており、待ち続けても改善しない。
産膜酵母が廃棄になるとき。 膜が本当に平らで白いのか、あるいは何らかの立体構造があるのか、家庭料理人が確信できないなら、答えは廃棄。産膜酵母と色つきカビが一緒に出たら、産膜酵母の読みは間違っており §5.2 が適用される。曖昧な表面の膜への既定は廃棄。
§5.4 — ぬめりのある食感
家庭料理人が見たもの。 清潔なフォークで発酵物から一片の野菜を持ち上げたとき、透明な糸のようなぬめりがついてくる。あるいは塩汁自体が糸を引くロープ状の食感を持つ。目に見える表面は正常に見えることがある。
それが意味すること。 望まない菌集団。多くは Leuconostoc mesenteroides がロープ形成の経路に入ったもの、あるいは Bacillus 属が細胞外ポリマーを作っている。発酵物は表面だけでなく、その生物学を通して劣化している。
適用されるルール。 目に見えるカビが出ていなくても §SD-1 の枠組みが適用される。
対処:廃棄。 ぬめりは集団レベルの合図だ。匂いと表面の見た目が許容できるように思えても、菌の生態は間違った方向に進んでおり、回復しない。瓶を廃棄。§SD-6 に沿って容器を洗う。次のバッチの塩分パーセントと温度を §SD-8 と第1章 §1.3 に照らして確認する。
仕切り直しの前に対処すべき原因。 ぬめりの失敗のほとんどは単一の原因に帰着する:塩が 1.5 % 未満(§SD-8)、または温度が数日間 28 °C を超えて保たれた。新しいバッチを同じ場所で始める前に、塩を再計量し、常温を再確認する。
§5.5 — 腐敗・硫黄・ゴミの匂い
家庭料理人が見たもの。 硫黄、腐った肉、ゴミ、古い魚を思わせる匂い。野菜発酵の最初の 48〜72 時間以内に気付かれることが多い。特定の化合物を自信を持って識別する必要はない。警戒を促す匂いがデータだ。
それが意味すること。 望まない菌集団が優勢だ。最も多くは:塩が不十分で Pseudomonas、Enterobacteriaceae、あるいは他の腐敗菌が酸性化の前に乳酸菌を追い越した。
適用されるルール。 §SD-1 + §SD-8。
対処:廃棄。 救おうとしない。匂いは集団の代謝出力だ。塩を加えたり冷蔵したりして集団を反転させることはできない。廃棄、§SD-6 に沿って清掃、仕切り直し。
仕切り直しの前に対処すべき原因。 ほぼ常に:塩が 1.5 % 未満だった、温度が 28 °C を超えていた、あるいは浸水(§SD-5)が失敗した。次のバッチの前にそれぞれの変数を再確認する。§SD-8 の計算(塩の質量 ÷ 総重量)は、目算ではなく秤で再度行うべきだ。
§5.6 — 溶剤・アセトン・除光液の匂い
家庭料理人が見たもの。 鋭い化学的な匂い —— 除光液、塗料の希釈剤、強い溶剤に似ている。他は正常に見える表面と塩汁と共存することがある。多くは温度が高すぎたコンブチャ、35 °C を超えて暴露された塩麹(§SD-3)、そして稀に酵母の増殖でエチル酢酸を大量に生成した野菜発酵に出る。
それが意味すること。 エチル酢酸を作る酵母主導の化学、あるいは関連する揮発性化合物を作る Bacillus の汚染。発酵物は家庭料理人が意図した集団のバランスを過ぎた。
適用されるルール。 §SD-1(枠組み)+麹発酵については §SD-3。
対処:廃棄。 溶剤の匂いは六つの土台のどの完成した発酵物の匂いでもない。発酵物の残りが許容できるように見えても、化学は間違った方向に進んでいる。廃棄、§SD-6 に沿って清掃、仕切り直し。
発酵物固有の注記 —— コンブチャ。 溶剤の匂いのコンブチャは、しばしば 28 °C を超える温度、あるいは 14 日を過ぎた長い発酵と相関する。22〜26 °C で仕切り直し、§SD-4 の決断の日を尊重する。
発酵物固有の注記 —— 塩麹。 溶剤の匂いの塩麹は、ほぼ確実に 35 °C を超える温度を経験した(§SD-3)。次のバッチの前に温度の設定を確認する。麹の培養が原因だと決めつけない。
§5.7 — 塩辛すぎるか、味気なさすぎる
家庭料理人が見たもの。 決断の日に味見して、発酵物が痛いほど塩辛い(酸のキャラクターがない)か、目に見えて塩が不足している(穏やかで水っぽく、発酵物のタイプに期待される乳酸の鋭さを欠いている)。
それが意味すること。 §SD-8 の計算が狂った。塩が始めに多く計られた(塩辛すぎ)か、少なく計られた(味気なさすぎ)。
適用されるルール。 §SD-8。
方向によって対処が異なる:
-
塩辛すぎ+発酵物は他に正しい(清潔な匂い、カビなし、ぬめりなし): 発酵物は安全。乳酸菌は意図した塩分パーセントよりも遅く走っただけ。冷蔵に移して、毎日食べる漬物としてではなく、強く塩辛い薬味として使う。次のバッチのために塩を再計量する。
-
味気なさすぎ+塩が実際に 1.5 % を超えていた: 発酵物は安全だが発達不足。他の合図が正常なら、あと 5〜7 日常温で継続。それ以降もまだ味気なければ、塩は乳酸菌を遅くするほど高かったが、結果を風味づけるほどではなかった —— 家庭料理人は難しい比率を選んだ。冷蔵に移して、煮込み用に使う。次のバッチのために塩を再計量する。
-
味気なさすぎ+塩が実際に 1.5 % を下回っていた: §SD-8 は廃棄と言う。発酵物は味に関係なく危険域にある。廃棄、§SD-6 に沿って清掃、正しく計った塩で仕切り直し。
仕切り直しの前に対処すべき道具。 1 g 単位で正確なデジタルキッチンスケール。体積での塩の計測(小さじ)は、この失敗モードの既知の原因だ(第1章 §1.2 の元エッセイを参照)。
§5.8 — 泡なし、進行なし、発酵物が休眠に見える
家庭料理人が見たもの。 野菜発酵の 3 日目:ガラス越しに泡立ちが見えず、塩汁の水位が上がらず、0 日目からの匂いの変化がない。瓶は家庭料理人がたった今詰めたように見える。
それが意味すること。 三つのうちのひとつ:温度が活発な乳酸菌の窓を下回る、塩が 5 % を超える、あるいは乳酸菌の接種が低すぎた(キャベツが徹底的に洗われすぎたか、無菌の環境に保管されていた)。
適用されるルール。 第1章 §1.3 の温度の窓、§SD-8 の塩の範囲。
対処:調整、そして待つ。
- 室温を確認する。16 °C を下回っているなら、瓶をわずかに暖かい場所(18〜22 °C)に移し、48 時間後に再確認する。
- 暗算で塩分パーセントを再確認する:塩の質量 ÷ 総重量。5 % を超えていたら、乳酸菌は抑えられており、発酵物は遅く走るが、いずれ終わる。
- 温度と塩の両方が正しかったなら、発酵物は単に始まりが遅いのかもしれない。修正した場所で、あと 5〜7 日待つ。10 日目でもまだ泡立ちがなければ、発酵物は確立しなかった。廃棄して、成功した前のバッチからのわずかな塩汁をスターター培養として仕切り直す。
休眠が廃棄になるとき。 14 日目で温度と塩を修正しても、まだ泡立ちも酸のキャラクターもなければ、発酵物は確立しなかった。廃棄する。この段階で砂糖や温水を加えて「起動」を試みない。家庭料理人はどの菌が目覚めるかを制御できない。
§5.9 — 発酵物が速く走りすぎて、過剰に酸っぱくどろどろ
家庭料理人が見たもの。 5 日目(10 日目ではなく):塩汁が完全に濁り、泡立ちが治まり、野菜が柔らかく崩れており、匂いが鋭く酸っぱく、酢に近づいている。家庭料理人はまだ冷蔵を計画していなかった。
それが意味すること。 発酵物が意図した温度より高い温度で走り、化学が家庭料理人のカレンダーの決断の日を過ぎた。発酵物は危険ではない —— 完成している。ただ計画よりも早く、より強くだ。
適用されるルール。 第1章 §1.3(温度の窓の上限)+ §SD-4(決断の日は発酵物のではなく家庭料理人の選択)。
対処:冷蔵。 すぐに瓶を冷蔵に移す。発酵物は停止する。食感と風味は 5 日目でロックされる。結果は生の漬物ではなく、煮込み用に使う(ザワークラウトはスープに、キムチは鍋物に)。次のバッチの前に温度の設定を再確認する。
速さが廃棄になるとき。 速い発酵と並んでオフの匂い(§5.5)、ぬめり(§5.4)、あるいは表面のカビ(§5.2)も検出したら、速い発酵物はまた劣化している。§SD-1 が適用される。廃棄。
§5.10 — 塩汁の損失、露出した固形物
家庭料理人が見たもの。 塩汁の水位が下がっており、固形物は塩汁の表面より上に浮いているか、空気にさらされている。家庭料理人は 3 日目に気付くかもしれない(瓶が積極的に通気された)、あるいは 7 日目に(緩やかな蒸発)。
それが意味すること。 §SD-5 が壊れかけている。家庭料理人が介入しなければ、24〜48 時間以内に表面のカビや産膜酵母(§5.2、§5.3)が起こりやすくなる。
適用されるルール。 §SD-5。
対処:即座に調整。
- 固形物が浮いていたら:塩汁の下に押し戻す。清潔なフォークか重石のガラスを使う。
- 沈め直したあと固形物を覆うには塩汁の水位が低すぎるなら:新鮮な 2 % 塩水(水 1 kg に塩 20 g)で足す。水位が固形物より上に上がるまで、固形物の周りに静かに注ぐ。
- 固形物を沈めておくために重石を掛け直す。家庭料理人はより重い重石か違う容器を必要とするかもしれない。
- 24 時間後に再確認する。塩汁が下がり続けるなら、瓶のシールが通気しすぎており、交換が必要かもしれない。
塩汁の損失が廃棄になるとき。 固形物が 24 時間以上露出しており、表面のカビが出ていたら、§SD-1 が適用される。廃棄。回復は予防的だ —— 失敗が現れる前に沈め直す。一度 §SD-1 の条件が目に見えたら、§5.2 の項目が適用される。
§5.11 — 野菜の乳酸発酵にアルコールか酢のキャラクター
家庭料理人が見たもの。 決断の日にザワークラウトかキムチを味見して、家庭料理人はアルコール的な音(非常に低アルコールのビールのような)、あるいは鋭い酢のキャラクター(期待される乳酸の酸味よりずっと鋭い)に気付く。
それが意味すること。 酵母の増殖(エタノールを生成)か酢酸菌の汚染(酢を生成)のいずれか。両方とも、乳酸菌が意図したとおりに化学を支配しなかったことを示す。
適用されるルール。 第1章 §1.5(変数の相互作用);§SD-1 の枠組み;酸性化の経路自体がふらついたときは §SD-2 が関連する(3〜5 日目までに pH が 4.6 を下回っていない発酵物は、単に酵母が増えただけではなく、ボツリヌスのルールが守っている嫌気+低酸のゾーンに潜在的にいる)。
深刻度によって対処が異なる:
- 軽いアルコールの音、それ以外は清潔な発酵物: 発酵物は安全だが、わずかに酵母寄りに進んだ。冷蔵に移してさらなる発達を止める。そのまま使う。
- 強いアルコールの音、鋭い酢のキャラクター、あるいは並行するオフの匂い: 廃棄。化学は乳酸発酵の枠組みの外の方向に進んだ。発酵物はもう家庭料理人が意図した食品ではない。
仕切り直しの前に対処すべき原因。 酵母の増殖はたいてい温度の問題(26 °C 超)+緩すぎる密閉。酢酸の汚染はたいてい密閉の問題+発酵時間の延長。次のバッチの前に温度制御を厳しくし、決断の日を確認する。
境界の注記。 野菜の乳酸発酵は酢のようにも、コンブチャのようにも味わうべきではない。家庭料理人が野菜のピクルスを作っていて、結果がアルコール隣接の味わいなら、発酵物はそのカテゴリに属さない領域を越えた。本ノートはコンブチャ(意図的にアルコールと酢に隣接)を §3.5 で議論する。ザワークラウトはそこに到着すべきではない。
§5.12 — 麹固有の失敗(塩麹、味噌)
麹発酵は野菜発酵の家庭料理人が出会わなかった失敗モードを持つ。§SD-3 の温度の窓(22〜35 °C、野菜の 18〜22 °C の窓とは別物)が、そのほとんどの根本にある。
塩麹が濃くならなかった/10 日目でも液体が透明だった。 温度が 22 °C を下回った。麹の酵素が十分に活性化しなかった。調整: ヨーグルトメーカーか低温調理器で 28 °C に移して 7 日追加。7 日追加してもまだ透明なら、麹の培養はおそらく弱いか期限切れだ。廃棄して新鮮な麹で仕切り直し。
塩麹がピンク、赤、あるいは灰緑色になった。 35 °C 超の温度からの Bacillus か酵母の汚染。§SD-3。廃棄。 変色は風味のキャラクターではない。望まない菌だ。
塩麹の表面にカビが発達した。 §SD-1 + §SD-5(瓶がおそらく緩く閉じられていなかった)。廃棄。
味噌が強いアンモニア臭を発達させた。 暖かすぎる条件での長期熟成(30 °C を超える期間が長い)、あるいは開始時の Bacillus の汚染。樽を廃棄する。 これは最も深刻な味噌の失敗のひとつだ。アンモニアが間違った方向のタンパク質の分解を示すからだ。
味噌が塩の蓋の下のペーストにピンクあるいは赤の変色を発達させた。 §SD-1。樽を廃棄する。 表面のカビ(§5.2 の味噌例外)とは違い、ペースト自体の変色は集団レベルの合図だ。
味噌の上に「たまり」が溜まるのは正しい。 これは大豆のタンパク質が液状化しているところ。失敗ではない。混ぜ戻すか取り分けて使う。
§5.13 — コンブチャ固有の失敗
コンブチャの混合培養の化学(酵母+Acetobacter)は、乳酸発酵の家庭料理人が見なかった失敗モードを作る。
SCOBY か瓶の表面にカビ。 §SD-1。SCOBY とバッチ全体を廃棄。 SCOBY を「すすがない」。カビは SCOBY のセルロース構造を通じて浸透している可能性がある。
強い溶剤あるいは腐敗の匂い。 §SD-1 + §5.6(溶剤の項目)。廃棄。 おそらく 28 °C 超の温度、あるいは開始から望まない菌が優勢。
液体にぬめり、ロープ状の食感。 酢の母 風の増殖、あるいは酵母のブルーム。バッチを廃棄。 家庭料理人はぬめりに直接触れていない SCOBY を保つこともできるが、より安全な既定は新鮮な SCOBY で始めることだ。
酢のキャラクターが圧倒的で、コンブチャが極端に酸っぱい。 発酵物が暖かい温度で 14 日を過ぎた。危険ではない。酢の代替として使う。 SCOBY が老化しているならコンポストにして新鮮に始める。
SCOBY が暗く、革のような、あるいは奇妙な形。 SCOBY は新しい発酵者に奇妙に見えても、機能することがある。§SD-1 の問いはカビと色(緑、黒、青、ピンク)だ。褐色、ベージュ、あるいはクリーム色の SCOBY で毛羽がなければ正常。継続。
新しい SCOBY 層が薄い、斑、あるいは 7 日目にない。 それ自体は安全のサインではない。一次発酵はまだ機能する可能性がある。可能なら pH を確認する(5 日目までに 4.0 未満のはず)。pH が正しく匂いが清潔なコンブチャなら、継続。pH が下がらず匂いがコンブチャらしくないなら、廃棄。
§5.14 — ぬか漬け固有の失敗
ぬか床は §SD-7 の発酵物で、その失敗モードは単一バッチの発酵物とはまた違う。
表面のカビ(あらゆる色)。 §SD-1 + §SD-7。ぬか床は §SD-1 に対する二つの 名指しの構造的例外 の二番目だ(安全ドクトリン v1.1 を参照)—— 床は単一バッチではなく連続プロセスの発酵物だからだ。限定的な回復あり。 影響を受けた表面 2〜3 cm を除去。まず下の床の構造・色・匂いを評価する。視覚と嗅覚のテストが明確に通過したあとでのみ、味見をする。 清潔で変質していなければ、床は続く。匂いがおかしいか、カビがより深く達している場合、床全体を廃棄する。 長く世話された床を廃棄する §SD-7 のコストは本物だ。劣化した床を食べるコストはより高い。味噌の例外と同様に、これは何世紀ものぬか床の実践を反映するから名指しされている。同じ連続プロセスの構造を持たない発酵物への「まず廃棄」の既定を弱めるものではない。
強い酵母のブルーム(粉状の白い表面)。 床が数日かき混ぜられなかった、温度が高すぎた。調整: 徹底的にかき混ぜ、温度を下げ(涼しい隅に移す)、新鮮なぬかの小さな補充を加える。一週間以内にブルームが戻るなら、床は部分的な置き換え(20〜30 % の新鮮なぬか)を必要とするかもしれない。
オフの匂い(腐敗、魚、腐臭)。 床は劣化した。おそらく望まない菌を持ち込んだ野菜、あるいは長い無かき混ぜの時間による。床を廃棄する。 新鮮に始める。これは §SD-7 の最悪のケースであり、毎日のかき混ぜが重要である理由だ。
床が酸っぱくなりすぎる(過剰な乳酸)。 過発酵、新鮮なぬかが十分に加えられていない、野菜の埋めが頻繁すぎる。調整: 新鮮なぬか+塩を加える(床の質量の約 10 %)、一週間の野菜の埋めの頻度を減らす。
床が水っぽくなりすぎる。 繰り返しの野菜の埋めが、十分なぬかの補充なしで水を加えた。調整: 新鮮な乾いたぬかを加えて吸収させる。徹底的にかき混ぜる。
家庭料理人が 2 週間留守にして、床がかき混ぜられなかった。 §SD-7。床は劣化している可能性が高い。匂いと表面を慎重に評価する。§SD-1 の条件が目に見えれば、廃棄。 匂いが清潔で表面のブルームやカビがなく、家庭料理人が離れる前に冷蔵に移していたなら、床は生き残ったかもしれない。期間中常温に置かれていたなら、既定は廃棄、新鮮なぬかで仕切り直し。
§5.15 — 判断表:待つ/調整/冷蔵/廃棄
家庭料理人が「今、私は何をすればいいのか」だけを必要とする瞬間のための、一枚の参照書。
| 観察された合図 | チャンネル(第4章 §) | ルール | 対処 |
|---|
| 泡立ち活発、匂い清潔、塩汁濁り —— 3 日目 | §4.3, §4.5 | (正しい) | 待つ |
| 泡立ち遅く、匂い鋭い酸、野菜歯応え —— 10 日目 | §4.2, §4.3 | §SD-4 | 冷蔵 (決断の日) |
| 泡立ちなし、匂い 0 日目と同じ —— 3 日目 | §4.3 | 第1章 §1.3 | 調整 (暖かい場所、6 日目に再確認) |
| 泡立ちなし 14 日目、酸のキャラクターなし | §4.3 | §SD-8 | 廃棄 +仕切り直し |
| 平らな白い膜、毛羽なし、色なし —— 7 日目 | §4.3 | §SD-1 産膜例外 | 調整 (すくう、沈め直す、涼しい場所) |
| 色つきカビ(緑・黒・青・ピンク・ふさふさ) | §4.3 | §SD-1 | 廃棄 瓶全体 |
| ぬめりのある、あるいはロープ状の食感 | §4.4 | §SD-1 枠組み | 廃棄 |
| 硫黄、腐敗、腐臭の匂い | §4.2 | §SD-1 + §SD-8 | 廃棄 |
| 溶剤/アセトン/除光液の匂い | §4.2 | §SD-1 + §SD-3 | 廃棄 |
| アルコールの音(軽い)+他は清潔 | §4.2 | (酵母増殖) | 冷蔵 +そのまま使う |
| アルコールの音(強い)あるいは酢のキャラクター | §4.2 | §SD-1 枠組み | 廃棄 |
| 塩辛すぎ+発酵物は他に正しい | §4.2 | (過剰塩) | 冷蔵 +薬味として使う |
| 味気なさすぎ+塩が実際に 1.5 % 未満 | (計算) | §SD-8 | 廃棄 +再計算 |
| 塩汁の水位下がる、固形物露出 | §4.5 | §SD-5 | 調整 (沈め直す、塩汁を足す) |
| 塩汁水位非常に低い+表面カビ | §4.3, §4.5 | §SD-5 → §SD-1 | 廃棄 |
| 発酵物が速く走った、5 日目でどろどろ+過剰酸 | §4.4 | §SD-4 | 冷蔵 +煮込み用 |
| 塩麹が濃くならず(10 日目で透明) | §4.4 | §SD-3(下限) | 調整 (28 °C で 7 日追加) |
| 麹発酵物が変色(ピンク、赤、灰緑) | §4.3, §4.4 | §SD-3 | 廃棄 |
| 味噌のアンモニア臭あるいはペーストの変色 | §4.2 | §SD-1 枠組み | 廃棄 樽全体 |
| 味噌の表面カビ+下のペースト清潔 | §4.3 | §SD-1 味噌例外 | 調整 (蓋を 1 cm 削る;まず構造・色・匂いを確認し、通過したら味見;清潔なら継続) |
| コンブチャの SCOBY にカビ | §4.3 | §SD-1 | 廃棄 SCOBY +バッチ |
| コンブチャが非常に酢(14 日目過ぎ、暖かい) | §4.2 | §SD-4 | 冷蔵 +酢として使う |
| ぬか床が 2 週間以上かき混ぜられなかった | (カレンダー) | §SD-7 | 廃棄 が既定;不確かなら評価 |
| ぬか床の表面カビ+下の床清潔 | §4.3 | §SD-1 + §SD-7 | 調整 (2〜3 cm 削る;まず構造・色・匂いを確認し、通過したら味見;清潔なら継続) |
| ぬか床自体からのオフの匂い | §4.2 | §SD-1 + §SD-7 | 廃棄 |
| この表にない、あらゆる曖昧さ | — | (既定) | 廃棄 |
ノートより —— 第5章の締めのひとこと
このカタログを開いているときに思い出すべき二つのこと:
-
判断は行動であって、診断ではない。 家庭料理人は、匂いや表面の生育を作った特定の菌を識別する必要はない。四つの行動 —— 待つ/調整/冷蔵/廃棄 —— のどれかを選ぶ必要がある。
-
曖昧さの既定は廃棄。 上のどの項目も四つの行動のひとつに三角測量できるが、カタログは家庭料理人が出会うすべての観察を予測できない。観察が項目と一致せず、家庭料理人が真に不確かなとき、答えは廃棄。これはルーティンとして表現された §SD-1 のコストの非対称だ。
カタログは判断の瞬間に再読するためのもので、暗記するためのものではない。発酵物の隣に開いた小さなノート、§5.15 に栞のあるもの —— それが家庭料理人の友人だ。